毎日健康で楽しく働くために
薬剤師として毎日元気に患者さんに対応するために必要な事、それは健康です。
健康になるためにお薬の説明をしたり、健康相談に乗るという事が必要なのに、その薬剤師が不健康状態で患者さんから心配されるようでは困ります。
栄養バランスのいい食事を心がけ、病気にならないようにしっかりと自分を管理する事も必要でしょう。
栄養バランスといえば、最近、卵について以前とは違う話を聞くようになりました。
以前は、コレステロールが多くなってしまうので、卵は1日1個までと聞いていました。
実はこの卵はコレステロール値を高くするというのが間違いの情報だったという事をご存知でしょうか。
卵の新常識、卵でコレステロール値が高くなるという事は人に当てはまらない
卵を必要以上摂取すると、コレステロールの数値が高くなってしまうという事がいわれていたのですが、実はこれ人間には当てはまらない実験によって広まってしまったのです。
卵がコレステロールの数値をあげてしまうという事が大きく世間に広まったのは、1913年当り、ロシアで行われた実験を元に広まりました。
こちらのサイトでも分かりやすく説明されています。
ある動物に卵を一定以上食べさせたことで、その動物のコレステロールの数値が増加したという結果が出たため、これが世間に広まったのです。
>>http://www.health.ne.jp/library/5000/w5000347.html
この動物はウサギです。
ウサギは草食動物なので、卵などを食べるという事がありません。
植物に含まれている微量なコレステロールでも、体内に取り込もうとします。
つまり、もともとコレステロールを蓄積しやすい体だったという事です。
人は野菜も動物性食品も食べます。
ウサギから見れば雑食動物という事になりますので、人の身体はウサギのように普段食べる植物では摂取しにくいコレステロールを体内に必死に蓄積しようとしません。
この実験による結果は、そもそも人間に当てはまる結果ではなかったのです。
しかしこの結果が、常識として勝手に独り歩きを始め、医師でさえも、卵を必要以上に摂取するとコレステロール値が上がるので1日1個が望ましい……と指導していたのです。
近年わかってきた卵の健康効果
卵については現代、わかっていることが5つあります。
卵の中には栄養がギュッと詰まっているのですが、卵を食べることによって、記憶力の向上、疲労しにくくなる、目の老化予防になる、肌のトラブルを予防する、太りにくくなる、という事がわかっています。
疲労回復に必要な良質なアミノ酸は、血管、皮膚、筋肉、内臓に不可欠な蛋白質の合成に欠かせません。
コリンというミネラル成分が多い卵は記憶力を向上させるアセチルコリンという神経伝達物質を作る材料です。
卵黄に含まれているルテインは目の老化防止になります。
このルテインは強い抗酸化効果を持っていて、シミやそばかすなどを予防するという効果もありますし、卵黄に含まれているビオチンという成分が強く健康な細胞を作り、皮膚の再生力を向上させる効果があります。
更に、卵の栄養成分は、空腹のときのシグナルとなるグレリンというホルモンを抑制するという働きがあるので、食欲の暴走を防止するという効果もあるのです。