都市部に集中する傾向がある
薬剤師以外の他の仕事を見ると、都市部では年収も高く雇用もたくさんあって、どうしても首都集中となるといわれています。
確かに田舎、地方にいても就職先がないため、実家があるところで働きたいという希望を持っていても、実家に帰る事が出来ないという人も多いです。
しかし薬剤師の場合は逆で、都市部、首都圏ほど年収も低くなり、薬剤師が飽和状態となっているので、雇用の競争率も高いという状態です。
逆に地方では薬剤師の絶対数が足りない状態なので、雇用もたくさんあります。
薬剤師になるために必要な薬学の大学は都市部に集中しているという事で、より一層薬剤師が都市部で雇用を求める傾向にあり、薬剤師という職業に限っては非常にややこしい市場状態となっているのが現実なのです。
薬剤師の現状にある問題
薬剤師は採用枠が非常に多くなっています。
特に大手調剤薬局やドラッグストアなど絵は、新卒採用が非常に多くなっている状況です。
また最近はチーム医療の実践ができる薬剤師を育てるという薬剤師レジデント制の採用、さらに病棟薬剤業務実施加算なども始まる事で、病院等医療施設でも薬剤師の需要が高まっています。
薬剤師の需要が高まるなか、薬剤師の仕事が多様化しているという問題もプラスされます。
調剤薬局等でお薬を調剤するという主軸の業務に加えて、高齢化社会に対応するため、薬剤師による在宅医療患者についての薬剤管理指導なども行われるようになっています。
この活躍の場をさらに広げるために厚生労働省は、在宅医療患者に対する薬事管理指導料に高額医療報酬を設定して、より一層薬剤師が活躍できるようにと対策も立てています。
採用するという企業や病院などから見て、薬剤師の需要は非常に高いものとなっており、特に高齢化が進む地方では今すぐに薬剤師が欲しいという状況です。
薬剤師が不足する背景とは
薬剤師の需要が高くなった、また様々な分野に需要が広がっているという事に加えて、大手調剤薬局が全国展開など多店舗戦略を打ち立てているという事、ドラッグストアが蝶剤併用となり、さらに第一類医薬品販売を開始したこと、高齢化に伴いチーム医療、在宅薬剤管理など仕事の多様化があるという事、そして、薬剤師の資格に関する法律の改正によって、薬学の大学の新卒者が2年間、空核となってしまったという事等が挙げられます。
こうした需要が求められている中、薬剤師がこの先、どのような立場で働いていくべきなのか、考えることも必要となってきます。
都市部ではなくても、地方は給与水準がかなり高いという点もありますし、地域に密着した仕事ができるということ、さらに仕事の裁量権が多くキャリアアップが早くなるという事等を踏まえて、地方に職を求めるという事も考えるべきでしょう。